【免疫療法に光】末期がんが完治したという話

Naturemedicine 免疫療法

末期乳がん、免疫療法で完治 世界初の試験結果発表

医学誌ネイチャー・メディシン(Nature Medicine)誌に、末期の乳がんの人に「リンパ球の免疫療法」と「免疫チェックポイント阻害剤」を併用したところ、
 
 

乳がん細胞を完全に排除できた
 
 

というニュースがありました
(原文はこちら https://www.nature.com/articles/s41591-018-0040-8
 
 

ニュースによると、

 
 

これまでに免疫チェックポイントの阻害を利用した乳がん治療の臨床試験が何回か行われているが、効果がないことが判明している。

 
 

ということがわかっているのに対して、今回成功した要因は、

 
 

著者たちは標的となったがん細胞の特性を分子レベルで詳しく調べ、これによって今回の手法が他の乳がん患者で有用かどうかを高い精度で予測できるようになった。

 
 

という、科学の進歩が一番貢献(こうけん)しているということです

何が「がん」に効くか詳しく調べることができたので、ピンポイントで「これ」ということが、科学的に精度が高くなってきたということになります

 
 

免疫療法の日本での進み具合

 
 

リンパ球の一種「T細胞」を増やす治療と、オプジーボのような「免疫チェックポイント阻害剤」を併用している臨床試験は日本でも多くやっているようです

しかし、日本では、まだなかなか成果が得られていない様子

ある病院(県立福島医科大学付属病院)で樹状細胞ワクチン治療をやっているということで、電話で問い合わせをしたことがあります

問合せた理由はコチラの記事を見たため▼

 
 

樹状細胞ワクチンでがん抗原と闘える細胞障害性T細胞を増やし、オプジーボによって細胞障害性T細胞の免疫抑制のブレーキを外すことでより効果的にがんを攻撃できる免疫療法が提供できるのではないかと期待しています。

出典:Medical Note 
 
 

この記事をみて、すがる思いで問い合わせみると、残念ながら、現在(2018年5月)では効果がそれほどない結果になっているので、やっていないという返事

とてもガッカリしました
 
 

先進医療の一覧 を見ても(2018年6月現在) リンパ球系がん治療とチェックポイント阻害剤を使った治療はまだありません

参考に、現在、先進医療として免疫系のリンパ細胞を増やす治療を確認できるのは、下記の通りです

 
 

  1. 樹状細胞及び腫瘍抗原ペプチドを用いたがんワクチン療法
  2. 東京都 東京女子医科大学病院

  3. 自己腫瘍・組織及び樹状細胞を用いた活性化自己リンパ球移入療法
  4. 岡山県 川崎医科大学附属病院

出典:平成30年5月1日現在 第2項先進医療技術 【先進医療A】

 
 

  1. NKT細胞を用いた免疫療法(頭頸部扁平上皮がん)
  2. 千葉県 千葉大学医学部附属病院

  3. NKT細胞を用いた免疫療法
  4.  

    愛知県 独立行政法人 国立病院機構 名古屋医療センター
    福岡県 国立病院機構九州がんセンター
    岐阜県 国立病院機構長良医療センター
    三重県 国立病院機構三重中央医療センター
    大阪府 国立病院機構大阪医療センター
    山口県 国立病院機構山口宇部医療センター
    愛媛県 国立病院機構四国がんセンター
    福岡県 国立病院機構九州医療センター
    福岡県 国立病院機構福岡病院
    福岡県 国立病院機構福岡東医療センター
    佐賀県 国立病院機構嬉野医療センター
    長崎県 国立病院機構長崎医療センター
    大分県 国立病院機構別府医療センター
    大分県 国立病院機構大分医療センター
    鹿児島県 国立病院機構南九州病院

出典:平成30年5月1日現在 第3項先進医療技術 【先進医療B】

 
 

また、免疫チェックポイント阻害剤を使用している先進医療は下記の1つのみ
 
 

  • ニボルマブ静脈内投与及びドセタキセル静脈内投与の併用療法
  • 神奈川県 横浜市立市民病院
    北海道 独立行政法人 地域医療機能推進機構 北海道病院
    青森県 弘前大学医学部附属病院
    神奈川県 公立大学法人横浜市立大学附属市民総合医療センター
    神奈川県 北里大学病院
    京都府 独立行政法人国立病院機構京都医療センター
    長崎県 国立大学法人 長崎大学病院
    宮城県 一般財団法人 厚生会 仙台厚生病院
    愛知県 名古屋第一赤十字病院
    長崎県 独立行政法人国立病院機構 長崎医療センター

    出典:平成30年5月1日現在 第3項先進医療技術 【先進医療B】

    このように、単独での治療はやっているものもありますが、まだまだ日本では、この2つの併用が厚生労働省に認められる日は遠いようです

    自由診療でやっている病院は多くあるようです

    ですが、どうしても高価で、信頼度が公的機関より高くありません

     
     

    今回発表があった手法と今までの手法の違いは、がんの目印を見つけているところです

    がんを分子レベルまで解析して、特別な目印を見つけています

    そして、その目印に反応するリンパ球のみを培養しているということ

    この目印は、患者全員があるわけではなく、人それぞれに目印が異なる場合があります

    そして、この異なる目印を見つけるためには、遺伝子検査(ゲノム検査)を使う場合が多いようです

    最近ようやくこの遺伝子検査ができるようになってきました
    (先進医療では、国立がん研究センター中央病院が行っています)

    今後、このような併用治療が進むことを期待したいです

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