アブスコパル 効果とは?がん免疫療法強化!その最新の放射線治療

放射線

免疫療法と併用する放射線治療のアブスコパル効果

 
 

ニュースを見ているとがんの最近の最新治療は、特に抗がん剤の新薬の開発がとても多く活発になってきているのがわかります。

私はがんに関するオンライン上のニュースを、メールで受けるサービスをしていますが、それをみると、抗がん剤が新しく開発されているニュースは1週間に1回はアップになるほど、抗がん剤はいろいろな新薬がでているようです。
 
 

また、免疫チェックポイント阻害薬(オプジーボなど)などによる免疫療法も脚光を浴びていて、ニュースではとても活発です。

その中で、三大治療の一つと言われている放射線治療は、他から比べると、注目されるような新しい治療法などは、情報はそこまで多くありません。

放射線治療というのは、放射線の当たったがん細胞でDNAが原子・分子レベルで切断、破壊させ、がん細胞をやっつけようとするものですが、ここ最近で静かに注目されている放射線治療の研究があります。
 
 

それがアブスコパル効果を期待した、免疫療法と放射線治療の併用療法です。
 
 
 

アブスコパル効果とは

 
 

アブスコパル効果とは、放射線を一つの部位にあてると、がんに対する免疫が反応し、照射したところ以外の離れた部位のがんが縮小する現象です。

アブスコパル効果の簡略図

通常の放射線治療は、がん細胞をできるだけやっつけようと、強い放射線を当てて来ていました。

そうすると、がん細胞以外の正常な細胞まで、傷つけてしまい、副作用がでることがあります。

そして、正常な細胞の中には正常な免疫細胞も含まれます。

この免疫細胞も放射線によって弱まってしますので、そのためアブスコパル効果が出たり出なかったりしていました。

近年では正常な細胞にほとんど害がない程度の放射線の強度でも、アブスコパルの効果が分かってきたこともあり、放射線治療と免疫療法の相乗効果を狙った研究が進み始めている状況です。
 
 

アブスコパル効果の歴史

 
 

放射線によるがんの治療の歴史は古く、レントゲン博士によるエックス線発見の翌年から、放射線治療を開始していました。

そのころから、ごくまれですが、放射線治療を局所におこなっていると、離れたところのがんが小さくなることが、放射線治療医の間では、確認されていました。

わかってはいたのですが、その効果ははっきりしておらず、医学的な証拠を重要に考えている日本の治療としては、療法として確立できなかったのです。
 
 

また、現在まで、他の分子標的薬や新しい抗がん剤などに押されてしまい、研究も盛んには行われませんでした。

最近では、この放射線治療と免疫療法を併用することで、より強くほかの部位のアブスコパル効果が期待できるということで、注目を集めています。
 
 
 

現在の放射線治療の研究(アブスコパル効果)

 
 

私が調べる限りでは、現在オンラインで、その活動が知られているのは、「福島県立医科大学」に勤めている鈴木義行教授、「東京女子医科大学」の泉佐知子準講師、「九州大学病院」の谷憲三郎教授で、その記事などを見つけることができました。
(2017年4月現在)

特に鈴木教授の記事はとても参考になり、群馬大学にいたころからの記事などからいろいろ勉強させていただきました。 
 
 
 

今後の展望

 
 

最近の免疫療法の進歩は目覚ましく、公的保険の対象となっているものは少ないですが、副作用の少ない療法で、手術、化学療法ができないかたの次の療法として注目を浴びています

放射線治療の研究はなかなか進んでいない状況のように見受けられましたが、その免疫療法との併用で効果が分かるようになってから、最近では、ようやく一般の方などに知られ始め、目立つようになってきていました。
 
 

近年の研究ですと、2015年の東京女子医科大学の泉準講師の研究成果で、日本放射線腫瘍学会の固形がん転移患者における局所放射線治療と顆粒球・マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)によるアブスコパル反応:臨床的概念の実証」という併用療法の研究成果を見つけました。( https://www.jastro.or.jp/journalclub/detail.php?eid=00167 )

免疫療法も放射線治療も日々進化しています。
 
 

ある週刊誌の鈴木教授のインタビューの中で、免疫チェックポイント阻害剤との併用や、白血球を増やす薬との併用の例がありました。
( http://www.news-postseven.com/archives/20170212_491190.html )

成果はというと、全体の27%の腫瘍の消滅がみられたとありますが、普通の人から見ると、まだそれほどに確率は高くないように見えます。

しかし、これは大きな前進です。
 
 

また、低酸素領域のがん細胞が放射線治療後の局所再発の原因の一つと考えられており、その対策の研究などを進めている最中のようです。

現在においても、放射線治療は他の治療と比べて、まだまだ進み具合は鈍いところがあり、実際に先進医療や保険適用による治療になるには、時間が掛かりそうです。

また別の見方から、プラセボ効果(偽薬効果)ではないかという意見もあり、厳しい現状だということは否めません。

しかし、このアブスコパル効果によるがんの縮小のニュースは大きなものがあると思います。

まだまだ研究は、道半ばですが、ほかの治療の研究に後押しされて、大きく変わることは充分考えられます。

一つでは効果が低いものでも、2つを掛け合わせることによって、強い効果が得られる、という内容は、がん治療以外でもよくある現象です。
 
 
 

気持ちの問題になってしまいますが、その「2つを1つに」という考えかたは、なんとなく、重くよどんだ がん治療 をしていると、なんとなく救いになるようで、それがプラセボでも受け入れてしまいそうになってしまうのは自分だけではないと思います。

今後に期待したいですね。
 
 

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<参考サイト>

日本放射線腫瘍学会(https://www.jastro.or.jp/)

九州メディカル(http://kyusyu.lohasmedical.jp/immunity/9-3.html)

がんサポート 

免疫療法同時併用放射線療法 (免疫放射線療法)の開発 

⇒免疫療法同時併用放射線療法のPDFはこちら

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